『心の取扱説明書』妻に本音が言えない、夫の心の叫び編
心理カウンセラー@湘南の日なたみこです。
生き方を再スタートしたい方のカウンセリングを行っています。
今回は、50代男性・Tさんの事例
◆夫婦間でよくある出来事
Tさんは、ある勉強会に行きたいと思いましたが、その勉強会は少々高額でした。
それでも、行きたいTさんは、ある日、妻にお土産を買って帰りました。
そして、意を決して話そうと思った矢先に、妻から「何を考えているの?」のキツイ一言。
女性の感は鋭いです。
さらに、女性は多弁です(笑)
一言では終わらず、二言三言が続き…
先手を打たれたTさんは、意気消沈してしまい、とうとう本当のことを言い出せないで諦めてしまいました(泣)
このようなことは、夫婦間でよくある出来事かもしれません。
しかし、このようなことを続けていては、お互いの気持ちがどんどん離れてしまうのは時間の問題。
では、どうしたら良かったのでしょう?
◆自分が我慢することで、解決しようとしていませんか?
Tさんは以前、私が開催したセミナーに参加された方。
そのとき、妻をどれだけ愛しているか…その気持ちがひしひしと伝わってきて、こちらまで胸が熱くなった想いがあります。
それなのに、全然その気持ちが妻に届いていないどころか、まるで反対の結果になってしまっています。
これは、何故でしょうか?
皆さんは、ダブルバインドという言葉をご存知ですか?
これは、人類学者グレゴリー・ベイトソンによる造語で「言葉と行動が違う二重メッセージ」のこと。
ダブルバインドが生じてしまうと、本当の気持ちがねじ曲がって相手に伝わってしまいます。
つまり、今回の件になぞらえると…
お土産は、Tさんの下心でした。
「勉強会に参加したいから、妻にウンと言ってほしい」という(笑)
しかし、妻はそんな小手先の行動には、ごまかされません。
もしかしたら、これまでもずっと表面的な関わりを繰り返され、傷つき「もう信じてやるものか!」という気持ちなのかもしれません。
しかし、本当に叫びたいのは、実は夫の方でしょう…
様々な理由から自分をごまかし、その結果、本当の気持ちに、自分自身さえ、気づかなくなってしまっているのかもしれません。
今回のケースも同じです。
自分が我慢をすることで、一時的に解決したように取り繕っていますが、それは結果的に、自分をごまかすことになります。
「本当の自分が死んでしまう!」
そんなTさんの心の叫びが聴こえてきそうです。
◆先ずは、本当の気持ちを伝えてみよう!
皆さんは、心理学者トーマス・ゴードンの「行動の四角形」をご存知ですか?
コミュニケーションでも良く使われる考え方ですが、ここでいうコミュニケーションの目的は…
「I’m OK」と「You are OK」の双方であるということ。
つまり、私もあなたもOKである
「We are OK」が、心と心を繋ぐコミュニケーションなんですね~
その取っ掛かりは先ず、あなたご自身の気持ちが“OK”になる必要があります。
今回の場合は、「妻を愛している」という本当の気持ちを、先ずは伝えることが大切でしょう。
そして、未来に向けて、奥様とどんな人生を歩んでゆきたいと思っているのか!
その素直な気持ちを、真っすぐに伝える。
勉強会に行きたい思いがあるなら、その気持ちも、真っすぐに伝える。
Tさん、いかがでしょうか?
伝えられそうですか?
人は誰でも、本当の気持ちを伝えることは勇気がいりますね…
しかし、これまでと同じ生き方では、妻をごまかし、自分の本当の気持ちを偽ることになってしまいます。
あなたは、とても家庭思いであり、奥様を心から愛している方であることを、私は知っています。
だから、ほんの少しの勇気を出して、本当の気持ちを伝えてみて欲しいと思います!
あなたの愛する妻とあなたの人生のために…
そして、何よりもTさん、あなたご自身のために…
生き直し応援カウンセラー・日なたみこ